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宝塚雪組 東京特別公演 『雪景色』 を見てきました。



友達の付き合いだったのですが、正直すごく心配でした。
宝塚で和物って初めてだったので…。
コスプレ衣装ものより 現代を舞台にしたスーツものの方が好きですし、和服は果たしてどうなのだろう、と。
でも、すごく面白かったです。

長くなりそうなので、続きは折りたたみで。

喜劇・悲劇・舞踊劇の 3本立てでした。
これを役代わりでやるんだから、大変ですよね…(汗)

・愛ふたつ
前半を丸々使っての喜劇です。
夫が旅の途中で亡くなったと聞いた嫁が、夫の従兄弟と再婚したら、実は夫は生きていて--
という単純な話なのに、盛大に笑いました。
なんだか漠然と、日本は平和だなーと思いました(笑)

途中の殺陣はイマイチでしたが、踊りは楽しかったです。
和装の群舞は洋装より迫力がありました。

・花かんざし
たぶん 悲劇カテゴリで作られています。
途中では泣かされましたが、ハッピーエンドだし、どっちらかというと 人情劇 だと思いますが。
主役のくらまさんが超格好良かったです。

・夢のなごり
これだけ鎌倉時代の平家の話です。
舞踊劇の割りに、歌いまくってはいましたが、あまり踊っていなかった気がします。
花かんざしよりよっぽど悲劇でした。
ツッコミどころもたくさんありましたが。

壇ノ浦の戦いで生き残った姫と若君、老中っぽいじいさん、侍女と護衛の侍。
主役 2人は護衛の侍で、兄弟で、生き延びたことを恥じています。
でも取り敢えず、兄の方と姫が秘密の恋仲らしい。

吹雪いてきたので 1人が見張りに立ちます。
真っ白の着物を着た娘役が雪の精なのは分かりますが
白い羽織に白のおかっぱのウィッグの男役の皆さんは、でかいクリオネの群れにしか見えませんでした。
平家の見張り(もちろん人間)はここで喰われるんじゃないかとハラハラしました。

源氏が攻めてきたから、平家の血筋の姫様と若君を逃がすことに。
影武者を自害させて、源氏の目を欺く作戦で、兄弟の片方が護衛として 姫&若についていくらしい。
2人とも死にたがっているのに、生き残りを決めるのに決闘はどうなんですか?
負けたら待望の 『死』 が待っているのに、手を抜いたりしないんでしょうか?
というか、兄はわざと弟に負けたように見えました。
ずるいなー。

みんな自害して、最後に兄が死のうとしたときに姫登場。
姫にも身代わりがいたんだから、ここで戻ってきたら侍女は犬死だよなー。
兄は姫を追い返すのかと思ったら、あっさり受け入れて心中していました。
良いとこ取りにもほどがあるだろう、兄。

一方、弟と若君。 っていうか、2人だけ!?
もうちょっと護衛残しておこうよ、次に見つかったら逃げる手段ありませんよ。
まあ、その 2人がある程度逃げて、実は源氏の軍なんか来てなかったことに気が付きます。
見張りは吹雪で、白旗の源氏の船と、白鷺の大群を見間違えたらしい--。
船と鳥って大きさが違いすぎ! とか、他の人間にもちゃんと確認させろ! とかツッコみたくなっても
きっとそれは 等身大クリオネの呪いだから仕方ないのだと思います。
きっと、そうやって幻覚を見せてエサにしてるんですよー。
恐るべし、クリオネ!

ちなみに、パンフを見たところ、兄弟は2人とも姫が好きらしいです。
劇からはちっとも読み取れませんでしたが、なるほど、それが理由で兄はわざと決闘に負けたんですね。
好きな人を弟にゆずるために。
結局、姫が戻って来るので、兄の良いとこ取りに変わりはありませんが。
というか、そんな理由ならなおさら追い返せ、兄!


簡単なつもりが、最後だけ長くなりました。
きっと私は、3本の中で 『夢のなごり』 が1番好きなんだと思います。
 

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